雑談 世襲政治家を選ぶのは有権者の責任だとの意見について思うこと

先日、とある政治家が次期選挙には立候補しないことを表明した。そして、自分の後継として息子を指名するということがあった。
このことについて、世襲政治だと非難をする声がある。一方では、選挙で投票するかどうかで決まるので有権者の責任だ、との声もある。


この、有権者の責任だとの考え方には大きな欠点がある。それは、誰が立候補するのか、その時点で有権者の意思が反映されていないことだ。大抵は、地元の支援団体と党本部が調整をして候補者を決めてしまう。つまり、ごく一部の人たちで決めてしまうのだ。小選挙区では同一政党から複数の候補者が立候補することは無いので、選択肢が大きく絞られることになる。
このような状況で、果たして有権者の責任と言えるだろうか。


もしも有権者の意見を反映させようとすれば、どのような方法が考えられるだろうか。
一つは、米国のように予備選挙を行う方法がある。まず選挙区内に各党ごとに複数の立候補予定者がいて、政党の支持者が立候補予定者から選ぶ方法だ。これであれば、立候補者を選定する時点で有権者の意思を反映させることが出来る。
もう一つは、ずいぶん昔のように中選挙区制にして、選挙区から複数の当選者が出るようにする方法もある。これであれば、同一政党から複数の立候補者が出るため、選択肢が増える。個人的には、現状の小選挙では弊害が大きいと思っている。是正されることを強く望む。


世襲政治家を選ぶかどうかは有権者の責任だ、そのような意見は的外れだと考えている。