雑談 ヨーロッパでの新型コロナ第2波のグラフ

4月からの新規感染者数と死亡者数の7日平均値をグラフ化したものだ。数値の大小はともかく、大きな傾向としては国ごとにそれほど特徴のあるグラフでもないので、スウェーデン・フランス・イギリス・ドイツを載せておく。
なお、過去のグラフ同様、死亡者数は10倍で表示している。数値そのものよりも増減の傾きを見たいためである。

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ヨーロッパの第2波では、多くの国で既に第1波の3倍以上(フランスでは7倍以上)の感染者数となっているのに、スウェーデンでは第1波の1.5倍程度の拡大に今のところ収まっている。
人口当たりの感染者数ではどうなのか。100万人当たりで見るとフランス600人、イタリア300人、イギリス330人、スペイン400人、ドイツ140人、スウェーデン140人。
ドイツとスウェーデンが比較的ましなレベル。ちなみに、アメリカでは220人。
今は感染が収まりつつあるが少し前に一時期感染者数が多いと言われていた、ブラジルでは170人、インドでは70人が一番多いくらいだった。人口当たりではヨーロッパの方が多い。

死亡者数を見ても、ヨーロッパ各国で(増加の傾きは強くないものの)徐々に増加しつつあるが、スウェーデンでは今のところほぼ変化がない。アメリカでも同様、新規感染者数は増えてきているものの、死亡者数では大きな変化がない。
死亡者数が増えてきている国でも、第1波と比較すると明らかに状況は異なってきている。


まだ結論を出すには早すぎるのかもしれないが、新型コロナ新規感染者の第2波の状況を見ていると、新型コロナ対策はスウェーデン方式でよいのではないかと思えてくる。
スウェーデンは対策をしていないと誤解している人もいるようだが、ソーシャルディスタンスの確保、50人以上の規模の集会や高齢者施設への訪問の禁止などの規制はある。
感染症には長期的な対応が必要になるという認識に立って、ロックダウンのような極端な対策ではなく、国民・社会が長く耐えられる持続可能な対策を採るという考えからのようだ。この方法が正しい気がする。ロックダウンの発令や解除を繰り返すのはストレスが大きいと思う。


スウェーデンでの状況が他の国と比較して悪い数値ではないことから、マスクの効果についても、もう一度冷静に考えてみるべきかもしれない。
以前どこかのサイトで、スウェーデンではマスクが義務化されておらず、着用している人も実際に多くないという記事を読んだ記憶がある。病院ですらマスクを着けていないとも書いてあったと思う。見落としたのかもしれないが、その記事の中で陽性判定された人について書かれておらず、「さすがに陽性判定された人はマスクを着けるんだろうなあ」と思ったことで記憶に残っている。
先日、雑談 マスク対策のみが重視されることへの違和感雑談 フィリピンでの新型コロナ感染者数グラフでも書いたが、感染しているかどうかに関係なく全員がマスクをするべきだ、という風潮には疑問を持っている。感染している人はマスクをするべきだが、感染していない人についてはデメリットすらあり得るのではないだろうか。