日本の労働環境 技術を後輩たちへ継承しない人

世の中に、自分で持っている技術を後輩たちへ継承しない人たちが多数いる。
これには、いくつかパターンがある。

まず、簡単には継承できないものがある。芸術、スポーツ、職人技などが代表的なものだろうか。言葉や文章で技術を伝えることも限界があるだろうし、教えを受ける側の素養も大きく影響する分野だ。
次に、教える側が、どのように教えればいいのか、教える技術を持っていない場合だ。簡潔に言うと、教え方が下手ということだが、このケースも多いように感じる。日本の労働環境 「一回で覚えろ」と指導する先輩社員たちにも通じるだろう。

一番問題なのが、意図的に技術を自分ひとりで抱え込もうとする人たち。「俺はこの技術を持っているから仕事があるんだ。お前に技術を教えて何か得があるのか。相対的に俺の価値が下がるだけだ。」と言っていた人を思い出す。馬鹿だなあ。今まで自分がやるしかなかった仕事を、他の人に任せることができるようになり、自分は新たな仕事に挑戦できるのに。
古い技術など陳腐化していくものであり、持っている技術を継承していき、自分は新しい技術を習得していった方がいいだろうに。自分が持っている技術にしがみついても、そのうち行き詰る未来しか見えない。特に今はネット時代であり、技術を調べることのハードルが低くなっていて、それほど価値が高くないこと、優位性が低下していくことを認識すべきだろう。