雑談 ブレーキとアクセルの踏み間違いについて思うこと

前回、交通事故の厳罰化というのは、感情論では理解できるけれど、交通事故を減らせるとは思えないと書いた。
今回は、交通事故の原因として話題となることが多い、ブレーキとアクセルの踏み間違いについて私の考えを述べたい。

踏み間違えの事故についての報道では、その運転手は高齢者であることが多い。報道からの印象では、高齢者の問題であるかのように思えるが、実際には、20代の運転手も踏み間違えの事故を起こしている。寧ろ、件数的には、20代の方が多いのである。高齢者特有の事故だと誤認している人もいるだろう。
米国でも、20代と65歳以上の人が踏み間違えの事故を起こしている、という結果も出ているようだ。20代は運転に不慣れであるとか、高齢者の場合は判断力や反応速度が低下しているとか、理由は異なるであろう。異なる原因で、踏み間違えを起こしているのだ。
つまり、車の構造自体、ブレーキとアクセルの踏み間違いを引き起こしやすいと考えることも出来る。車の構造に難があるといっても、今の構造に慣れている人が多く、そこを変えると新たな問題を引き起こすだろう。ハンドル、アクセル、ブレーキなどの基本的構造を現行のものから大きく変えていくのはリスクが大きい。
であれば、踏み間違えも起こり得るという現行の構造のまま、急加速しないような制御をしていくのが現実的だろうか。一瞬パニックとなって、ブレーキを踏んでいるつもりでアクセルを強く踏み込んでしまっても、急加速しなければ冷静さを取り戻す可能性もあるし、大きな事故には繋がらないだろう。

数十年後、完全自動運転が現実のものとなれば、人間が運転することも禁止される日も来るだろう。それまでは、人間が間違いを起こしても、大きな事故とならないようにすることを考えた方がいい。完全自動運転となれば、責任所在や倫理の問題など、新たな問題も生まれてくることも間違いないが、それらも順次解決していけると信じている。