日本の労働環境 過去の成功体験にとらわれる人たち

過去の成功体験にとらわれる人がいる。自分自身がその体験に沿った行動をとるだけではなく、後輩たちに対しても同じようなやり方をさせようとすることも珍しくない。
このような人は考え方を改めるべきだ。

なぜならば、なぜ成功したのかという要因をきちんと分析できていないからだ。成功するかどうかは、周囲の要素も含めて様々な要素の掛けあわせだが、多くの場合、自分のコントロールできる範囲に成功要因を求めている。影響度の大きい要素が一つ欠けただけでも成功することは出来ないにもかかわらずである。自分ではコントロールできない周囲の要素まで同じになることは無いので、自分自身は過去の成功と同じ行動をとったところで、同じ結果にならないのだ。

成功体験にとらわれるべきではないが、失敗体験の蓄積には意味がある。影響度の大きい要因が失敗につながるものであれば、他の要因がどうであれ、結果としては失敗となるだろう。
失敗要因こそきちんと分析し、同じ失敗を繰り返さないようにしていくべきである。後輩たちにも伝えていくべきは、成功体験より失敗体験であろう。