雑談 国境の壁について思うこと

トランプ大統領が公約に掲げ、今もこだわっているというアメリカ・メキシコ国境の壁。
反対している人も多いというが、私がアメリカ国民でも反対するだろう。理由は、効果が薄そうだから。壁の建設費は、最大で2兆円とする試算もあるようで、それだけの効果があるのだろうか。
物理的な壁で有名なものは、万里の長城だろう。万里の長城でも、建設して終わりではなく、見張りが常駐し、緊急時の連絡手段や兵力を揃えられる体制を整えることで壁としての役割を果たしていた。万里の長城は外的の軍事的な侵攻を防ぐ目的のものであり、不正入国を防ぐためのものではないので、若干性格は異なるのかもしれない。
不法な出入国を防ぐ目的として有名なものは、ベルリンの壁だろうか。これは、アメリカ・メキシコ国境の壁とは規模が違いすぎ、監視することも可能だったのだろう。それでも、約300箇所の監視塔があったという。

壁を建設したとしても、監視する人がいなければ数年もしないうちに無効化される場所が出来るだろう。国境の壁を完璧に機能させるためには、監視の方が重要だ。壁があろうと無かろうと監視をする必要があるのであれば、壁建設そのものの費用対効果はそれほど大きくないだろう。

当初の公約がどうであれ、情勢は常に変化していくものであり、優先順位も変わってきているはずだ。公約に縛られすぎず、柔軟な対応をしていただきたいものだ。まあ、日本の政治家のように公約など眼中に無い、という姿勢もどうかとは思うが。