雑談 私が補助金ビジネスに反対する理由

私は、基本的には補助金ビジネスに反対の立場である。許容できるのは、全員がそのビジネスによる恩恵を享受できるようなものだ。
ダメな補助金の代表的なものが、保育園や老人ホームなどだ。保育園も老人ホームも、入りたいのに入れない人が沢山いる。補助金の原資は当然税金なのだが、その人たちは恩恵を受けることが出来ないのだ。非常に不公平感が強い。
不公平どころか、もっとひどいのが現実だ。保育園にせよ老人ホームにせよ、入ることが出来ていない場合は家族の負担が大きく、仕事にも影響が生じてしまう。介護をするために会社を退職しなければならない例も聞いたことがあるけれど、そのような人には補助金が回ってこない。本当は、このような人にこそ支援が必要なはずなのだが。

公平を目指すのであれば、どうすべきなのか。保育園や老人ホームのように施設側に補助金を出すのではなく、国民に直接補助金を渡した方がいいだろう。後は、そのお金を使って施設を利用するか、家庭で面倒を見るか、各自で判断すればいい。
当然、施設の利用料金は今より高くなるだろうが、仕方が無いだろう。今までは税金から施設に直接補助金が渡っていたけれど、補助金をいったん国民が受け取って、そこから施設に回すだけだと考えればいい。とは言え、今まで施設に渡していた補助金を原資として、広く薄く国民に渡すようにするので、施設利用者の負担額が増えることも間違いない。
しかし、そうしなければ公平とはならない。税金を徴収するときには「公平」と言いながら、その使い道が「公平」でないのは片手落ちだと感じてしまう。
補助金を直接支給するにあたって、老人ホームの場合を例にすると、単純に年齢と要介護度で判断すれば、支給審査などは簡便なもので済むだろう。


最初に「全員がそのビジネスによる恩恵を享受できるようなものは許容できる」と書いたが、全てに当てはまるものではない。補助金目当てで業者が群がってくるようなものは、やはり反対の立場だ。エコ関連なんて、本当にひどいものばかりだった。ひどいけれど、大抵は審査を通過して補助金を受け取っている。
審査が通るような書類の書き方をコンサルする人もいるくらいだから当然だけれど。役所の側にも、予算を確保したからには補助金を使い切りたいという思惑もあるだろう。国民の一人としては、税金の無駄遣いはやめて欲しいところだ。